【コラム㉑】膀胱がんの治療 ― TUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)について

膀胱がんは、血尿などをきっかけに発見されることが多い病気です。
当院では、以下のような検査が可能です。

🔷 クリニックで行える検査

 ・尿検査

 ・尿細胞診検査

 ・超音波検査(エコー)

 ・膀胱鏡検査

これらの結果から膀胱がんが疑われた場合には、本院(筑紫野市)での手術を行うことが可能です。

 

🔷 TUR-BTとは

膀胱がん治療の中心となる手術です。

 ・尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します

 ・お腹を切らずに行うため、体への負担が少ないです

 ・切除した腫瘍を検査し、がんの進行度や性質を確認できます

この手術によって判明した病気の進行度で更なる追加治療の必要性を判定します。

 

🔷 手術の流れ(一般的な場合)

 1.麻酔をかけて手術を開始

 2.内視鏡で腫瘍を確認し、切除

 3.切除組織を病理検査へ提出

 4.術後はカテーテルを留置し、1週間程度入院して経過観察

 

🔷 術後について

術後は、クリニックでの定期検査、診察が可能です。

 ・再発しやすい特徴があるため、定期的な膀胱鏡検査、超音波検査(エコー)が必要です

 ・病理結果によっては追加治療(再手術・膀胱内注入療法など)を行う場合もあります

 

🔷 安心の連携体制

当クリニックで検査や診察を行い、手術は本院で実施します。
検査から手術、退院後の経過観察まで、一つのチームとして連携しているため、患者さんは安心して治療を受けていただけます。

高山病院 膀胱癌の治療についてはこちらから ←クリック

早期発見・早期治療が大切です。

血尿や気になる症状がある方は、どうぞご相談ください。

【コラム⑳】🍂 秋の健康診断シーズン!前立腺がん検診を考えましょう

夏の終わりが近づき、秋の健康診断シーズンがそろそろ始まります。
この機会に、ぜひ「前立腺がん検診」も意識してみませんか?

🔹 前立腺がんとは?

50歳を過ぎる男性に多いがんで、患者さんは年々増えています。
初期にはほとんど自覚症状がないため、症状がなくても検診が大切です。

🔹 どんな検査?

血液検査(PSA検査)で簡単に調べられます。
健康診断でオプションとして追加できる場合が多いので、ぜひ確認してみてください。

もし健康診断で再検査(二次検診)が必要になった場合も、当クリニックで受診が可能です

🔹 こんな症状は要注意

  • 排尿に時間がかかる
  • 夜間に何度もトイレに行く
  • 血尿が出る

こうした症状がある方は、早めにご相談ください。

🔹 家族の声かけで安心を

「自分は大丈夫」と思いがちな前立腺がん。
奥様やご家族の一言が検診のきっかけになります。

前立腺がんは早期発見がとても大切です。
秋の健康診断をきっかけに、ぜひ検診を考えてみてください。

二次検診や気になることがあれば、当院へお気軽にご相談ください。

【コラム⑲】日常生活で気をつけたい排尿習慣

皆さんは、自分の「おしっこ習慣」について考えたことがありますか?

日々の排尿の仕方が、将来の泌尿器トラブルと密接に関わっています。

 

💡知っておきたい基本の知識

・ 適切な水分摂取量(食事も含む):成人1日あたり約2~2.5リットルが目安です。

   →そのうち、尿として排出されるのは半分~3分の2程度です。

・ 健康的な排尿回数:日中4〜8回程度、夜間は0〜1回が一般的です。

・ 正常な排尿量:成人1人あたり約1~2リットルが目安です。

 

💡女性の方へのアドバイス

女性は尿道が短いため、膀胱炎などの感染症にかかりやすい特徴があります。

・ 拭き方:トイレ後は前から後ろ(おなかから背中)に向かって拭きましょう。

・ トイレ我慢は厳禁:膀胱炎リスクを高めます。

・ 下着選び:通気性の良い綿素材がおすすめです。

 

💡男性の方へのアドバイス

特に40代以降の男性は前立腺の変化による排尿トラブルに注意しましょう。

・ 残尿感:「すっきりしない」「少しずつしか出ない」は前立腺の異変のサインかも。

・ 力まない:リラックスして自然に排尿することが大切です。

・ 冷え対策:下半身の冷えは排尿機能に影響します。

 

💡みなさんが気をつけたいこと

・ カフェインやアルコール:利尿作用があり、特に就寝前は控えめに。

   特に、前立腺肥大症の方はアルコール摂取によって尿が出にくくなることがあります。

   尿が出ない、お腹が張るなどあれば早めに受診を。

・ 尿意を感じたら:我慢せず、早めにトイレに行きましょう。

 

💡受診の目安

以下の症状があれば泌尿器科を受診しましょう。

・ 排尿時の痛みや違和感

・ おしっこの色や匂いの変化

・ 急な頻尿や排尿困難

・ 尿に血が混じる

 

健康な排尿習慣は快適な日常生活の基本です。

気になることがあれば、恥ずかしがらずに専門医にご相談ください。

【コラム⑱】気になる「尿もれ」のこと

女性も男性も、多くの方がお悩みの症状の一つに「尿もれ」があります。

年齢を重ねるにつれて増えてくる症状ですが、「恥ずかしい」と思って人に相談できなかったり、「年のせいだから」と諦めてしまう方も多いのではないでしょうか?

まずは「尿もれ」症状から考えられる疾患の代表的なものを紹介します。

 

〇過活動膀胱(かかつどうぼうこう)

膀胱の神経が過敏になり、尿が十分にたまっていないうちに、本人の意思とは関係なく膀胱が収縮してしまう状態のことをいいます。

突然トイレに行きたくなって我慢ができない、トイレの回数が多い、などの症状がこの病気の特徴です。

 

〇腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)

膀胱や尿道を抑える筋肉が緩むことで引き起ります。

笑ったり、重い荷物を持つときに力を入れたりすると漏れるという方もこの病気の特徴です。

 

〇神経因性膀胱(しんけいいんせいぼうこう)

膀胱のはたらきを調整する神経に障害をきたすことによって生じます。

脳卒中、アルツハイマー病、脊髄損傷、糖尿病など様々な病気が原因となって引き起こります。

尿が溜まっていないのに尿意を感じる、逆に尿が溜まっていても尿意が起きにくく尿の量も少ない、などの症状がこの病気の特徴です。

 

〇前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)

男性のみにある臓器で、前立腺が肥大することで尿道を圧迫し、排尿に障害をきたす病気です。

詳細は以前のコラムにも掲載しておりますので、そちらもご覧ください。

 こちらをクリック☞ 【コラム⑮】前立腺肥大症について

 

上記のように「尿もれ」症状ひとつとっても様々な病気が考えられます。

お薬や手術で改善するものもあります。

当院では、診断に必要な超音波検査などの検査も可能です。

また、女性の方を対象に骨盤底筋指導外来も実施しております。

 こちらをクリック☞ 骨盤底筋指導外来について

 

お仕事やお出かけ、旅行など、トイレを気にせず過ごせるお手伝いができるかもしれません。

お悩みの方は是非一度ご相談ください。

【コラム⑰】”梅毒”ってどんな病気?

最近よく耳にする「梅毒」についてのお話です。

 

そもそも「梅毒」とはどのような病気なのでしょうか?

梅毒は細菌による性感染症です。

ウイルスでも寄生虫でもありません。

主な症状陰部のしこり(硬結)や潰瘍(硬性下疳)、鼠径部のリンパ節の腫れなどです。

これらの症状の多くは、痛みを伴わないことが特徴です。

性交渉を機会に発症し、その潜伏期間は3週から6週程度、概ね1ヶ月程度です。

そのまま治療しないでおくと、一旦はこれらの病状はなくなりますが、決して病気が自然に治ったわけではありません。

最初は性交で感染した部位に出てくる症状ですが、感染して3ヶ月くらいすると、今度はその梅毒の原因菌が血液に乗って体全体に運ばれ、多くは手のひらや体全体に皮疹が出現します。

 

梅毒の検査は主に血液検査で、決して内視鏡検査や組織採取するような辛い検査ではありません。

治療の基本は抗生物質の投与ですが、当院では基本的に、一回の筋肉注射(ステルイズ)を行います。

ほとんどの方がこの注射で完治します。

その他、内服による治療もありますが、この場合、基本的には2週間から1ヶ月ほどの期間を要します。

 

今、この梅毒が日本、そして福岡県でも急増しています。

妊婦さんが感染すると、お腹の赤ちゃんにも感染し、生まれた赤ちゃんも先天梅毒として、重大な病気が発症することがあります。

治療をして症状が良くなっても、治ったかどうかの判断には、採血検査が必要です。

自己判断で通院が途絶えると、知らないうちに多くの方に病気をうつすことになります。

 

気になる症状がある方は早めのご受診をお願いします。

【コラム⑯】くり返す膀胱炎にお悩みの方へ…

たびたびコラムでも掲載している「膀胱炎」についてですが、今回の内容はその「再発予防」についてです。

当院でも

「また膀胱炎になっちゃいました…」

「膀胱炎になりやすいんです…」

とご相談される方が多くいらっしゃいます。

膀胱炎については以前のコラムでも掲載しておりますので、病気についての詳細はこちらをご覧ください。

【コラム⑨】血尿からわかる病気~膀胱炎~

【コラム⑬】膀胱炎の治療について

 

どなたでも起こりうる病気で、くり返すと日常生活にも影響を及ぼし、お悩みの方が多くいらっしゃると思います。

そこで!!!

今回ご紹介するのが

「クランベリージュース」です!

お薬じゃなくてジュース?と思われる方も多いかもしれません。

なぜクランベリージュースなのかと言うと…

クランベリーに含まれる「キナ酸」により細菌が増えにくい環境づくりが期待でき、さらにクランベリーには「プロアントシアニジン」という物質が含まれており、これを摂取することで細菌が体内に付着しにくくなり膀胱炎になりにくい体づくりへの効果が認められているのです!

もちろん個人差はありますが、試す価値ありです!

(※治療としてではなく再発予防としてお試しくださいね。)

このクランベリージュースは、

・妊娠中や授乳中などで医薬品が使えない方

・膀胱炎をくり返す方

・お仕事などでなかなかトイレに行けない方

などの再発予防としておススメです!

詳細については院内でもご紹介しておりますので、お気軽にお尋ねください🎵

【コラム⑮】前立腺肥大症について

12月に入っても暖かい日が続いておりましたが、本日は寒波の影響で雪も降ってきて急に冬らしい寒さになってきましたね。

当院でも、暑いときはそうでもないのに、寒くなって夜間トイレに行くようになった!回数が多くなった!という症状を訴えて来院される方が少しずつ増えてきました。

夜間の頻尿にも様々な原因があります。

〇寝る前の飲水料が多い

〇尿を溜める事が出来ない

〇睡眠が浅い

などなど…

今回は、頻尿の原因として考えられる『前立腺肥大症』についてお話します。

みなさんもこの病気の名前を聞かれた方も多いとは思いますが、前立腺肥大症は、男性のみの病気で加齢に伴って前立腺が肥大し、尿道を圧迫して尿が出にくくなる病気です。

【症状】

尿が勢いよく出ない、出にくい(排尿困難)、行ってもまた行きたくなる(残尿感)、夜間に何回もトイレに行く(夜間頻尿)

【検査】

血液検査(PSA採血)、直腸診(前立腺を触診して大きさや硬さを診ます)、経直腸超音波検査(肛門からエコーの機械を入れて前立腺の大きさ、形を診ます)、尿流量検査(おしっこの勢いを確認)があります。

必要な時は内視鏡検査を行うこともあります。

【治療】

薬物療法と手術療法があります。

手術は当院では行えませんが、連携している本院で手術をします。

入院期間は7〜10日前後の予定です。

【日常生活の注意】

前立腺肥大症は、風邪薬や飲酒が原因で急に尿が出ない!ということがあります。

トイレに行っても尿が全然出ない!お腹が張っている!場合は膀胱内に多量の尿が溜まっているかもしれません。

そんな時は早目に病院を受診して下さい。

 

コロナが5類へと移行され、今年は、制限されていた忘年会の開催など、飲みに行く機会が増えた方も多いのではないでしょうか?

寒暖差が激しくなり体調を崩す方もいらっしゃると思います。

美味しくお酒を飲むために、日頃の体調管理のために、風邪薬を処方される際は必ず自分の病気を伝えて頂き、何かあれば早目に泌尿器科を受診しましょう!

【コラム⑭】検診結果(尿検査)について

新生活が始まり、もうすぐ2ヶ月が経ちます。

今までと異なる環境で過ごされる方も沢山いらっしゃると思いますが、体調崩されていませんか?

学校や保育園では検診が始まっているところもあるのではないでしょうか?

検診では必ずといっていいほど尿検査があります。

尿検査では血が混じっていないか糖や蛋白の有無、などを確認します。

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下の表は、尿検査結果の見方についてまとめたものです。

結果をもらっても、それが良いのか悪いのか、何を表しているのかが分からないという方が多いと思いますので、是非ご参考ください。

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当院では2次検診を受け付けています。

検査で精査が必要と言われた方で、検診結果をお持ちの方は、ご受診の際に持参をお願いします。

また女性の方は生理が終わって3日以降に受診をお願いします。

 

最初の診察や検査結果によっては腎臓内科の受診が必要となることがあります。

当院では本院との連携により腎臓内科の受診が可能です。

内科の受診も予約をしますのでスムーズにご案内することができます。

 

何かわからないことがあれば、いつでもご相談下さい!(^^)

 

 

 

【コラム⑬】膀胱炎の治療について

以前にも掲載したことのある「膀胱炎」ですが、実際に病院に行こうと思っても、「何科に行けばいいの?」「どんな治療をされるの?」と分からないことも多いと思います。

実際に、当院への問い合わせでも

・痛い検査はありますか?

・内視鏡や内診もあるのですか?

・女性の先生じゃないとだめですよね?

などの質問が多く寄せられます。

今回は、膀胱炎治療はどのようなものか、当院ではどのように診察を行っているかをご説明します。

 

「膀胱炎」については下記URLより以前のコラムをご参照ください。

こちらをクリック → 【コラム⑨】血尿からわかる病気~膀胱炎~

 

それでは、当院の診察の流れをご説明します。

①尿検査:必ず行う検査です。尿に細菌や炎症細胞が混じっているかを見ます。

②問診:どのような症状がいつから、どの程度あるのか、発熱があるのか、などを伺います。

③診察初診の方であれば、腹部に異常がないかなど簡単な診察を行います。

 ※内診などの衣服を脱いでもらうようなことはいたしません

④検査、処方:基本的な治療としては、抗生物質の処方を行いますが、それが適切な薬剤であるかを確認するため、はじめに尿検査で提出していただいた尿での菌の検査までは原則的に行っています。ときに膀胱炎を繰り返す方で、広く用いられる抗生物質が効かない菌(薬剤耐性菌)がついている方もおられるので、薬の選択には注意しています。 

 ※菌の検査は、患者さん自身の体に更に負担をかける検査ではありません。

 

また、特に男性高齢の女性の膀胱炎は、若い元気な女性の膀胱炎とは異なり、腎臓や膀胱に何らかの病気が潜んでいることが多いため、それを意識しながら治療は進めていきます。

当院での治療の振り返りも必要ですので、お薬を処方し、そのまま何かあれば受診してください、ということはせず、後日来院いただき、症状だけでなく尿がきれいになっているか、副作用などはないかまで確認するようにしております。

たとえ症状が改善していても、菌の検査結果でお薬が不十分と判断されれば、再発を懸念して別の抗生物質を追加することもあります

 

当院の院長の専門分野の一つは尿路・性器感染症です。

その専門知識をもって、常に適切な抗生物質の使用に留意し治療を行っております。

膀胱炎をはじめとした尿路感染症はぜひ専門医へご相談ください。

 

\ 膀胱炎は早めの治療、適切な治療が重要です /

【コラム⑫】血尿からわかる病気~ナットクラッカー症候群~

『血尿からわかる病気』の第4弾、ナットクラッカー症候群についてです。

みなさん「ナットクラッカー症候群」という病名を聞いたことがありますか?

あまり馴染みのない病名かと思いますが、10代、20代など若い世代に多くみられる病気の一つです。

これは、左側の腎臓の静脈が腹部大動脈の上を横切り、その部位を挟むように進む上腸間膜動脈が前方に走っているのですが、その挟まれ方が狭くなると、静脈の中の圧力が上昇してしまい血流が悪くなり、左側の腎臓の毛細血管にうっ血や出血を生じ、血尿が出る病気です。

その様子を身体の横から見た時に「腎静脈がくるみのように挟まれて見える」ことから、ナットクラッカー(くるみ割り)との名前が付いています。

※詳しくはイメージ図とCT画像をご覧ください。

症状としては、排尿痛などはなく血尿が出ることがこの病気の主な特徴です。

腰痛症状を伴う方もいらっしゃるため、その場合は以前にもご紹介した「結石」をまずは疑います。

検査としてはまずは尿検査を行い、その後、超音波検査、レントゲン検査を行います。

そこで、結石の有無を確認し、結石がなければ腎臓の形や血管に異変がないかも見ていきます。

その際に異常が認められればCT検査を行い、診断を行います。

 

ナットクラッカー症候群と診断されても、血尿は一時的なことが多く、経過観察となることがほとんどです。

ただ中には、出血がおさまらず貧血も進行したため、内視鏡を用いて腎臓に薬剤を注入して、止血をした方もおられます。

 

血尿にはいろいろな病気が潜んでいますので、いつもと違うなと感じたら、お気軽にご相談ください。