【コラム⑮】前立腺肥大症について

12月に入っても暖かい日が続いておりましたが、本日は寒波の影響で雪も降ってきて急に冬らしい寒さになってきましたね。

当院でも、暑いときはそうでもないのに、寒くなって夜間トイレに行くようになった!回数が多くなった!という症状を訴えて来院される方が少しずつ増えてきました。

夜間の頻尿にも様々な原因があります。

〇寝る前の飲水料が多い

〇尿を溜める事が出来ない

〇睡眠が浅い

などなど…

今回は、頻尿の原因として考えられる『前立腺肥大症』についてお話します。

みなさんもこの病気の名前を聞かれた方も多いとは思いますが、前立腺肥大症は、男性のみの病気で加齢に伴って前立腺が肥大し、尿道を圧迫して尿が出にくくなる病気です。

【症状】

尿が勢いよく出ない、出にくい(排尿困難)、行ってもまた行きたくなる(残尿感)、夜間に何回もトイレに行く(夜間頻尿)

【検査】

血液検査(PSA採血)、直腸診(前立腺を触診して大きさや硬さを診ます)、経直腸超音波検査(肛門からエコーの機械を入れて前立腺の大きさ、形を診ます)、尿流量検査(おしっこの勢いを確認)があります。

必要な時は内視鏡検査を行うこともあります。

【治療】

薬物療法と手術療法があります。

手術は当院では行えませんが、連携している本院で手術をします。

入院期間は7〜10日前後の予定です。

【日常生活の注意】

前立腺肥大症は、風邪薬や飲酒が原因で急に尿が出ない!ということがあります。

トイレに行っても尿が全然出ない!お腹が張っている!場合は膀胱内に多量の尿が溜まっているかもしれません。

そんな時は早目に病院を受診して下さい。

 

コロナが5類へと移行され、今年は、制限されていた忘年会の開催など、飲みに行く機会が増えた方も多いのではないでしょうか?

寒暖差が激しくなり体調を崩す方もいらっしゃると思います。

美味しくお酒を飲むために、日頃の体調管理のために、風邪薬を処方される際は必ず自分の病気を伝えて頂き、何かあれば早目に泌尿器科を受診しましょう!