以前にも掲載したことのある「膀胱炎」ですが、実際に病院に行こうと思っても、「何科に行けばいいの?」「どんな治療をされるの?」と分からないことも多いと思います。
実際に、当院への問い合わせでも
・痛い検査はありますか?
・内視鏡や内診もあるのですか?
・女性の先生じゃないとだめですよね?
などの質問が多く寄せられます。
今回は、膀胱炎治療はどのようなものか、当院ではどのように診察を行っているかをご説明します。
「膀胱炎」については下記URLより以前のコラムをご参照ください。
こちらをクリック → 【コラム⑨】血尿からわかる病気~膀胱炎~
それでは、当院の診察の流れをご説明します。
①尿検査:必ず行う検査です。尿に細菌や炎症細胞が混じっているかを見ます。
②問診:どのような症状がいつから、どの程度あるのか、発熱があるのか、などを伺います。
③診察:初診の方であれば、腹部に異常がないかなど簡単な診察を行います。
※内診などの衣服を脱いでもらうようなことはいたしません。
④検査、処方:基本的な治療としては、抗生物質の処方を行いますが、それが適切な薬剤であるかを確認するため、はじめに尿検査で提出していただいた尿での菌の検査までは原則的に行っています。ときに膀胱炎を繰り返す方で、広く用いられる抗生物質が効かない菌(薬剤耐性菌)がついている方もおられるので、薬の選択には注意しています。
※菌の検査は、患者さん自身の体に更に負担をかける検査ではありません。
また、特に男性や高齢の女性の膀胱炎は、若い元気な女性の膀胱炎とは異なり、腎臓や膀胱に何らかの病気が潜んでいることが多いため、それを意識しながら治療は進めていきます。
当院での治療の振り返りも必要ですので、お薬を処方し、そのまま何かあれば受診してください、ということはせず、後日来院いただき、症状だけでなく尿がきれいになっているか、副作用などはないかまで確認するようにしております。
たとえ症状が改善していても、菌の検査結果でお薬が不十分と判断されれば、再発を懸念して別の抗生物質を追加することもあります。
当院の院長の専門分野の一つは尿路・性器感染症です。
その専門知識をもって、常に適切な抗生物質の使用に留意し治療を行っております。
膀胱炎をはじめとした尿路感染症はぜひ専門医へご相談ください。
\ 膀胱炎は早めの治療、適切な治療が重要です /