【コラム⑩】血尿からわかる病気~結石~

前回に引き続き、血尿が考えられる病気の第2弾として、今回は『結石』についてお話しします。

結石は、腎臓にできるものを『腎結、尿管にできるものを『尿管結石』、膀胱にできるものを『膀胱結石』、尿道にできるものを『尿道結石』と言います。

主な症状は、血尿・背部、脇腹、下腹の痛みを生じることが特徴です。

当院では、まず、尿検査、腎臓・膀胱エコー、レントゲン検査を行い、結石の有無や位置の確認をします。

レントゲンに写らない石もあるため、CT検査が必要となることもあります。

 

治療方法としては、小さな結石であれば尿と一緒に自然に出てくることもありますが、まずは自排促進薬(自然に排石するよう促す薬)を飲みながら、経過を診ていきます。

薬での治療が難しい場合は、『体外衝撃波結石破砕術(ESWL)』といって、体外から衝撃波を結石にあてることで石を砕く治療法があります。

この治療は高山病院でも対応可能で、日帰りまたは1泊2日での治療となります。

また、上記の治療で効果が期待できない場合は、『経尿道的尿路結石破砕術(TUL)』といって、尿道から内視鏡を入れて、石を確認し、レーザーで石を砕く治療法があります。

痛み止めの薬や座薬での疼痛コントロールが出来ない場合は、すぐに受診していただき、注射での疼痛コントロールを行います。

こちらは当クリニックでも対応可能です。

また、日祝、夜間であっても、連携している本院の高山病院は24時間対応しておりますので、そちらでご受診いただくことも可能です。

最後に…

治療はせずにそのまま経過を見ていくこともありますが、腎結石の場合は、その後も石の大きさに変化はないかなどを診るために、定期的な受診をお勧めします。

血尿、腰背部痛などの症状がある場合は、結石も疑われますので、痛みがひどくなる前に是非ご相談ください。